須磨寺 子規句碑

今回は須磨寺に建てられている正岡子規の句碑を紹介します。
須磨には子規の句碑が幾つかあり、以前このブログでも現光寺にある子規の句碑をご紹介しました。


日清戦争が勃発した1894年、近衛師団つきの従軍帰社として遼東半島に渡った子規は、同年5月に帰国しました。その船中で喀血して重体に陥り、神戸病院に入院、7月には須磨保養院で1ヶ月の療養をとることになります。須磨に残されている句碑はその時子規が詠んだものです。

須磨寺 子規句碑


暁や         
 白帆過ぎ行く
         蚊帳の外


この句は、暁の海、澄み切った空気の中を行く帆の白が鮮明だ、という意味です。
須磨保養院での療養生活は楽しかったらしく、不治の病にかかっていながらも明るく文学への熱い思いに満ちていました。須磨寺へもよく足を運んでおり、それを知っていた子規の弟子が33年忌に須磨寺の仁王門をくぐってすぐ左に建てたと言われています。

須磨で過ごした約一ヶ月という短い時の中で須磨に関する句を詠み、今も語り継がれている子規。
子規が好きな人、須磨を訪れた際には是非、須磨寺を訪れてみて下さい。
子規の思いを感じることができるかもしれません。